リスボンより

リスボンに来て半年。
土屋クリニックとClinica Benficaで研修をしてきましたが、様々な患者さんと出会い、様々な疾患に向い合ってきました。

土屋クリニックでは、まず土屋先生の求心力に驚かされる毎日でした。こちらの患者さんはもちろん治療に来ているのですが、自分が感じたのは土屋先生に会う為に来院してるのではないかということ。土屋先生の治療が受けられないとみるや帰ってしまったり待ち続けることも多々ありました。常に患者さんとのコミュニケーションを取り、昨日より今日、今日より明日、少しでも良くなる様に接していた先生。時には午前治療した患者さんに対して同じ日の午後に再度来院する様に指導することもありました。

この半年口酸っぱくなるほど言われた言葉があります。「人の為に尽くせ」「治そうじゃない、治すんだ」「人の倍、いや5倍勉強しなさい」

また、Clinica BenficaではSLBenfica(Sports Lisboa e Benfica)という総合スポーツクラブにおいて、様々なスポーツ種目をしている選手達に対して、フィジオ達と共に治療やコンディション調整を行なってきました。

最初の頃はフィジオ達ともコミュニケーションが取れず見ているだけでしたが、時が進むにつれてコミュニケーションが取れ始め、治療をさせてもらう様になっていきました。鍼灸としてのアプローチはもちろんですが、ここでは運動器系疾患に対しての評価を中心に、各スポーツ毎に異なる対応力の重要性を学んできました。陸上、柔道、バスケ、バレー、フットサル、水泳、ダンスなど多岐にわたる種目に関わることができたのも大きな経験になりました。

何よりも治療家として、身体を診るということの楽しさや重要性を感じることが出来たことが1番の成果かもしれません。

また、日本を離れたことで様々な鍼灸師の先生に出会えたことも自分にとってとても刺激的なものでした。船上で活躍する先生やアメリカで活動してこれからはスペインで頑張ろうとしている先生、そしてポルトガルで約40年治療し続けている土屋光春先生、そして公私ともにポルトガルで大変お世話になりました谷口剛志先生。

おそらくまだまだ世界各地で奮闘されている鍼灸師の先生はいると思いますが、他の先生方に負けない様、自分も活動していきたいと思います。

Noritaka Wada

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